学校の授業では、上に挙げた流れのうち「興味を持つ」ことに重きをおきます。もちろん、後の三つも大事ですが、はじめが無ければ、先へは進まないからです。特に小学校では、理解することよりも興味をもたせることに重きをおくことが多いようです。学校の中で、「理解する」に重きが置かれた様子が伺えるのは、習熟度別クラス制だと思われます。習熟度別クラスでは、習熟度(理解度)によって、クラスを分けて授業が進みます。わからないまま進められる授業よりは、わからないことがわかるようになる授業の方が、はるかに生徒の喜びにつながると感じます。さて、最後の「練習する」が最も授業で取り扱われにくくなります。全ての生徒に全ての分野をきっちり練習させられることが、理想ですが、練習させている時間そのものは、先生はあまり活動しないので、効率性から考えて、宿題に出されることが多くなるようです。しかし、じょじょに学習量が減っている現実もあります。
昨今では、「大学生が分数ができない」という大学教授の嘆きの声が聞こえるほど、基本的な学習から生徒が遠のいているようです。70年代以降から少しずつ学校での学習量が減ってきているようで、今、その結果が表面化しているとも言えます。現在でも、「ゆとり教育」として学習量低下が続いています。近年、そのような学習不足が問題になり、2005年から教科書が改訂され、教育動向が揺れてきていると思われます。
| 義務教育の内容・特色 |
昭和30年代 | 教科書の内容が豊富で学力を重視した教育を実施 全国一斉学力テストの実施 理数の授業時限数が世界トップレベル 文部省、学力水準向上へのこだわり有り |
昭和40年代 | 学力重視教育 教科内容豊富(ピーク) 学力水準向上に熱意 全国学力テスト中止 |
昭和50年代 | 「ゆとり教育」導入 学力軽視へ 教科内容削減、授業時間削減 高校入試での内申書活用広まる |
昭和60年代〜平成6年 | 「ゆとり教育」進行。第2回の指導要領改訂で教科内容大幅に削減/授業時間数削減 教科教育軽視/宿題大幅減 公立校入試で内申書重視傾向 |
平成7年〜15年 | 「ゆとり教育」さらに進行、第3回指導要領改訂で学習内容30%削減(学校完全5日制へ) 不登校増加 相対評価から絶対評価へ 週5日制と総合学習の導入により、授業時間数がさらに大幅減 |