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    「終戦の詔書」に思う
    (2011年8月29日)

     毎年8月になると戦争に関する話題がテレビで放映しますが、今年は特に戦争に関する映画やドキュメンタリー番組が多かったように思います。



     個人的にはテレビ東京「池上彰の戦争を考えるSP 戦争はなぜ始まり どう終わるのか」とNHK「日本人はなぜ戦争へと向かったのか」が、とても考えさせられました。



     「池上彰の...」は、終戦間際でクーデターの可能性があったエピソードがあり、簡単に終戦に向かったわけはないことを知りました。



     また、終戦決定には、賛成する大臣と反対する軍部との対立の中で、最後は昭和天皇による、いわゆる「御聖断」の影響力が大きかったということを改めて認識しました。



     昭和天皇は国民を想い、将来を案じられていたことが、「終戦の詔書」によってよくわかります。テレビでは「堪(た)え難(がた)きを堪え、忍(しの)び難きを忍び」のみがピックアップされるお言葉ですが、最後はこのように締めくくられています。



     宜(よろ)しく挙国(きょこく)一家(いっか)子孫相伝(あいつた)え、確(かた)く神州(しんしゅう)の不滅を信じ、任(にん)重くして道(みち)遠きを念(おも)い、総力を将来の建設に傾け、道義を篤(あつ)くし、志操(しそう)を鞏(かた)くし、誓(ちかっ)て国体の精華(せいか)を発揚(はつよう)し、世界の進運(しんうん)に後(おく)れざらむことを期(き)すべし。
    引用元:http://www.chukai.ne.jp/~masago/syuusen.html



     この現代語訳はこちらです。
     これからは国をあげて、子孫を残し、日本が決して滅ばないという確信を持たねばならない。その責任は重く、道は遠いが、総力を将来の建設に傾けねばならない。人道と正義を重んじ、強固な精神を保たねばならない。そうすれば、日本の誇りを高く掲げつつ、世界の進歩について行くことができるであろう。国民諸君には、どうかこの私の願いを実現してもらいたいと思う。
    引用元:http://homepage2.nifty.com/daimyoshibo/ppri/shusen.html



     このお言葉は、正に震災にまみえた今の日本に通じると感じます。それだけに、このお言葉は単なる戦争終結を伝えるだけはなく、同胞を深く想う気持ちにあふれた、とても愛情深いものに感じられます。



     そのように国民を想う天皇がいながら、なぜ泥沼の戦争をしたのか、その答えの一つが「日本人はなぜ戦争へと向かったのか」で伝えられていました。



     その話しはまたの機会に記載致します。



     「終戦の詔書」の天皇の肉声はwikipediaで聴く事が出来ます。残念ながら、上記に挙げた最後の言葉は切れています。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8E%89%E9%9F%B3%E6%94%BE%E9%80%81






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