自分がこうなったのは親のせいだ
(2012年10月2日)
成長したわが子に「自分が(悪い意味で)こうなったのは親のせいだ」と言われてしまうのは、悲しいものです。
このように言われてしまう理由はなんでしょうか。いい学校に行かせられなかったからでしょうか、いいところに就職できなかったからでしょうか、あるいは甘やかせすぎたからでしょうか。その理由について、もう少し深く考えてみます。
「○○のせい」とのような言い方は、誰かに責任を押し付けている考え方だと言えます。
これはとても楽な考え方でもあります。誰かに責任を押し付ければ、自分は悪くない、自分は正しいと思うことが出来ます。
そして、この「責任押し付け」の姿勢を、子どもの時から見てきているとすれば、こうした考え方になるのは、自然だと感じます。
それでは、誰の「責任押し付け」を姿勢を見ているのでしょうか。政治家や大企業のトップなどという遠い存在では無いと思います。
それは、やはり「親」だと思います。
とは言え、親もやはり人なので、いつも責任感を持っていることは、難しいかも知れません。
子どもが見ているのは、自分に対する姿勢かと思います。
自分に対して、つまり「子育ての責任押し付け」な姿勢でいれば、その子自身も、将来誰か(特に親)に責任を押し付けたくなるのではないでしょうか。
「母親まかせな父親」「学校まかせな親」「塾まかせ親」そして「子ども自身に結果を押し付ける親」もそうです。「子ども自身に結果を押し付ける親」とは、子どもの成績や受験の合否によって、一喜一憂してしまうことを言います。
子育ては簡単なことではないので、誰かの力を借りたり、誰かの知恵を得たりすることは、大事だと思います。
しかし、誰かに頼りきりではなく、最後は「私がこの子を責任持って育てる」という気持ちを持つことが大切だと感じます。
例え生活の環境が悪かったとしても、親が「責任を持つ」という気持ちで子育てをすれば、子ども自身も自分の行動に責任を持つようなるように思います。
そうして、子どもが大きくなった時に、自立して歩むのだと思います。