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「幸福ってなんだ?」映画「学校」より
(2009年11月9日)

映画「学校」を観て、最後の言葉から教育について、考えさせられました。
その言葉のやり取りをご紹介致します。


クラスの中の生徒の死によって、クラスで幸福について話し合うことになった場面です。
(登場人物は、黒井先生以外は生徒です。夜間学校でして、生徒は中学生以上が中心です。)


黒井先生「おさむ。なんだ、幸福って」


おさむ「あの? お金? かな?」


生徒全員(笑う)


黒井先生「みんな、何笑ってんだ。そうだよ。幸福はお金だよ。みんなだって欲しいだろ。俺だって欲しいよ。」


生徒全員(沈黙)


黒井先生「なんだ。みんな。なに、だまってんだ。」


カズ「くろちゃん。なにか勘違いしてんじゃねぇか。」


黒井先生「なにがちがうんだ?」


カズ「そういうことじゃねんだよ… つまりさ…」


カズ「おい!みどり! だまってないで… なんか言えよ!」


みどり「…金が欲しいなんて当たり前なことだろ。そんなせこいことじゃねんだよ。今あたしたちが考えていることはさぁ」


黒井先生「ほー じゃ、なんだ、みどり。金じゃない幸福って。」


みどり「うまくしゃべれないよ。あたま悪いんだからさ。」


カズ「みんなあたま悪いんだからさ。気合入れてしゃべれ。な。」


みどり「つまりさー、こういうことよ。あたし、鑑別児だったときにね。ちょっぴり反省して、更正しようと思ったのね。それで中学いったんだ。それまで通ってた昼間の。そしたらさー、なんと先コーたちがわっとでてきてさー、あたしを校長室連れ込んでさー、『お前卒業したかったら、少年院出て来い』こーゆーのよ。あったまきてさー、あたし、灰皿ばーんて投げ捨てて、出てきちゃったよ。」


みどり「それからひどかったよ。シンナー中毒になっちゃって、歯なんかボロボロになっちゃって。そんなときにさ、友達んちで雑誌よんでたらさ、書いてあるじゃん、この学校のことが。あたしなんかが、入れてくれんのかよーと思ってさ、きてみたんだよ。ある日の夕方。でもさ、入りにくいじゃん学校なんかー。突然先コーが出てきてさ、いろいろ尋問するんだろうと思ってたしさ。」


みどり「郵便ポストの横に。ウンチングスタイルで座り込んでたら、なんか、どうでもよくなってきちゃって… カツアゲしたって、売春したって、食ってはいけるんだもん。帰ろうかなって、そう思ってたときにな、変なおじさんが来て、『どうしたのー?この学校、入りたいのー?』って言ったの… それが、このくろちゃんなんだけどさー!!(先生を指差す)」


みどり「そのときわたし… そのときわたし… 『あー わたし… 幸せになれんのかも知れない……』(号泣)」


全員(沈黙)


黒井先生「みどり、おれよくわかった。幸福ってのは、金じゃないんだな。」


えり子「そうよ。お金は使ってしまったら、無くなってしまうでしょ。でも、幸福って使ったら無くなるような、形のあるものじゃないのよ。」


カズ「つまりよ。あー生きてーなー、とか、生きててよかったなーとか、そういうことだよな…」


カズ「だから、つまり幸せってのはさ…」


カズ「ダメだ!わかんね!えり子。お前代わりに言ってくれ。」


えり子「だから… それをわかるために勉強するんじゃないの?それが勉強じゃないの?」







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